元号

元号が「令和」に変わった。万葉集からとったらしい。厳しい冬を越えた梅が、日本のかつての窓であった福岡の地に咲き誇り、文化交流の道、未来への道を築いた様を想像する。和と言えば、まず思い出したのが十七条の憲法だった。豪族をまとめ、神仏習合を成し、新しい日本を開くキーワードは和(やわらぎ)であり三宝(仏法僧)だった。仏教の真理そのものというよりは、たぶん、真理を通してどういう姿勢態度とチームプレイを実現するのか、どんなアイデンティティをとるべきかを、儒家や法家もヒントにしながら作った規範だったんじゃないかと思う。「世間虚仮、唯物是真」と、言い切っている人だから。これも、国の形をまとめていく1つの勝負だったろう。

今回の元号が誰のどんな思いの上に成ったかはともかく、僕らが作っていく時代が、いよいよ始まった感じがする。

令月の朝。